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4年間と4分間

 荒川選手、金メダルおめでとう!
そして、村主・安藤両選手、ほんとうにお疲れさまでした。

荒川選手の演技は、他の選手達のそれとは違い、何かしらオーラを発していました。
素人目に観ても、明らかに金メダルに値する演技であったと思います。
この「素人目に観て」違う部分と言うのは、案外技術的には採点に関係がない部分だったりするのですが(実際、イナバウアーは点数にならないはず)今回の彼女の演技は、そんな採点方法を超える圧倒的なものに感じました。
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スルツカヤが演技をしている時、恥ずかしながら心のどこかで「失敗してくれれば…」と言う気持ちがあったのですが、実際に転倒した時は胸が締め付けられました。
演技後のスルツカヤの表情が忘れられません。
笑顔なのですが、少し自嘲気味な苦笑いにも似て…
点数が出た時も、笑顔のまま顔を覆っていました。

スルツカヤに限らす、選手達の演技後の表情が興味深かったです。
荒川選手は何か吹っ切れたようなイキイキとした笑顔でした。
彼女、どんな演技をしたら自分で満足した表情をするのだろう…といつも思っていたのですが、このオリンピックの舞台で最高の笑顔を見せてくれました。
村主選手はいつものように…いや、いつも以上に切ない表情に見えましたね。
インタビューの最後に溢れ出した涙は何を思ってだったのか…

それにしても、オリンピックは何とも残酷な場所ですね。
4年間の努力のすべてを4分間に込めて演技をしなければならないなんて。
いつもあれほど完璧に演技をしていたコーエン選手とスルツカヤ選手が二人とも転倒するなんて想像もできなかった事です。
それまで100回完璧でも、この4分の間に一度ミスするだけで“メダル”は指の間からこぼれてしまう。
オリンピックでメダルを取るには、4年間(もちろんそれ以上)の絶間ぬ努力と共に、強靭な精神力、それと運(を引き込む力?)が必要なんだと思い知らされました。

安藤選手は才能も認められてるし、これからまだまだ伸びシロがあると思います。
マスコミ等で必要以上に取り上げられ、自分を見失ってしまったのかも。
ただ、練習で10回飛んで11回成功する位じゃなければ(できないって!)本番では飛べないでしょう。
本人も分っていてトライしたのでしょうが、そのミスを引きずったまま満足いく演技ができなかったのは、精神的な部分が大きいのだと思います。
これを良い経験として、大きなバネとして頑張ってほしいものです。
荒川選手も長野では満足いく何をもできなかったのですから。

開会式でパバロッティが「トゥーランドット」を歌ったのが、やはり暗示的でしたね(^^)
それにしても、帰国後の大騒ぎを想像しただけで、今からちょっとウンザリです。

これでオリンピックも終わっちゃった…って感じです。
今晩から何を観たら良いの?
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