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『Simon&Garfunkel』ライブレポ

一日経ちましたが、未だ興奮覚めやらす…と言った感じです。
昨晩のサイモン&ガーファンクルのライブ。
備忘録を兼ねて簡単に振り返ります。

会場の札幌ドームには、想像以上のお客さんが入っていました。
スタンド席も内野アッパーシートまで埋まっていましたから、3万人は超えていたのではないでしょうか。
年齢層は(こちらは想像通り?)50~60代と見られる、所謂アラカン世代が大半。
ただ、その方々のお子様と思われる20代の方も結構いらっしゃいました。
私達の席はアリーナのB12ブロック。ステージに向かってセンター右側、前から二つ目のブロックでとっても見やすい良い席でした。
ステージセンターに上からリボン状のオブジェ。ステージバックとステージの左右に大型スクリーンがある以外は何もないシンプルなステージ。
左側にスタインウェイ、ハモンド、ローズ、ほかキーボードが幾つか。
その手前にセミアコやドレッド、SG等のエレキギター。
センターのドラムセットはシンプルなセットですが、その右のパーカッション類は思いのほか豊富。
これは、ポールの好きなアフリカンな曲があるな…と想像。
で、肝心のセンターには凸凹に立てられたマイクスタンド
当然右側が低い…立ち位置は変わらないんだな…と、納得(^^)

定刻を15分過ぎて暗転になると、「アメリカ」のインストが流れ、スクリーンには古い映像が…アポロの月面着陸、ニクソン大統領、ヒッピー、ベルリンの壁、そしてまだ少年の二人のB/W写真…
そして二人がステージに表れました。
「旧友」
以前も書きましたが、公園のベンチに座る老人二人をブックエンドに見立てたこの曲は、当時まだ20代の二人が♪70になった自分達は想像できない♪と歌っている曲。
今まで幾度と無く不仲が取りざたされてきた二人ですので、これを聴くと自然とこみ上げてくるものがありました。
ただ、アーティの声は以前のシルキーヴォイスは影を潜め、いささかハスキーに。
音程もちょっと不安定だったりして、少し不安になりました。

ロックなアレンジの「冬の散歩道」に続いて「アイアムアロック」ではポールのカポが外れたり、歌い出しで咳き込んだり…
最初はまだ乗り切れない感じ?
とは言うものの、その存在感は圧倒的ですし、何より楽曲の素晴らしさが全てを吹き飛ばしてくれました。
アーティはゆっくりわかりやすい英語(日本語も交え)二人の出会いからの事を話してくれたり、日本を縦断した話をしてくれたり。
ポールは『The Everly Brothers』に影響されたと言いながら『Tom and Jeerry』時代の「Hey School Girl」を。
でも全然こっちの事なんて考えないマイペースのMCで聞き取るのが大変(^^;;
アーティは…誰に影響されたって言ったんだろう?分からなかったです…「BeBop A Lula」を。

「スカボローフェア」「早く家に帰りたい」に続いて、再びスクリーンにVTRが流れたのですが、そこにダスティン・ホフマンが映し出されました
そう、映画『卒業』のワンシーン。そして始まったのは、当然「ミセス・ロビンソン」

途中それぞれのソロコーナーでは、ポールはアルバム「グレイスランド」から予想通りアフリカンな曲を。
「Still Crazy After All These Years」や「50 Ways to Leave Your Lover」が聴きたかったなぁ。
まぁ良くも悪くも、ちょっと偏屈でシニカルなポールにはお似合いと言ったところかも。

ポールのギターは派手な…じゃなく美しいOM-42とYAMAHAのポールサイモンシグネチャーを使う事が多かったと思います。
で肝心のそのプレイは…筆舌に尽くしがたい…本当に素晴らしいものでした。
ストロークやアルペジオは当然、プリング&ハンマリングやハモニクスは美しすぎました。
また音響もとても良く、サポートのギタリストがお揃いのセミアコを弾いているときなど、素晴らしいステレオ感で心地良くホールを包み込んでくれました。
札幌ドームのライブは、2003年と2006年のクラプトンや、ビリー、イーグルス等を聴きましたが、今までで一番バランス・音量ともにベストでした。
ギターは他にローデンのエレガット、テイラーの12弦、(チャランゴ代わりの?)ギタレレ?、マーチンの12弦は何だったのか…
ギブソンSG、フェンダーストラト、テレキャス、フレットレス5弦ベース、アコースティックベース等々…楽器を見ているだけでも楽しかったです(^^)v

サポートギタリストと言えば、左側のおじさん(マーク・スチュワート)は、ギター以外にチェロ、ケーナ(もちろん「コンドルは〜」でね)、サックス、コーラス等、一人何役もこなすマルチプレイヤーでした。
他のメンバーも、特別高名ではないと思うのですが、やはり超一流と言うに相応しい演奏。
キーボードも素敵で、スタインウェイはもちろん、時々使われたハモンドとローズの音色が心地良い。
その中でポールのギターは埋もれる事も飛び抜ける事もなく、絶妙のバランスでハーモニーを引き立てていました。

ライブが最高潮に達したのは、やはり最後の「明日に架ける橋」
そのピアノイントロがさりげなく始まった途端、私の前に座る50代のスーツのおじさま達は眼鏡を外して涙を拭い、隣を見るとご一緒させて頂いた音楽仲間のjeffさんも眼鏡を外して下を向いていました。
ファーストコーラスをアーティが、セカンドコーラスをポールがそれぞれ歌い、続いて二人の歌声が重なった時には全身鳥肌が立ち、良く解らないおかしな感情とともに涙が溢れて止まりません。
最後はアーティがワンフレーズワンフレーズ絞り出すように歌い上げました。
かつての艶やかな歌声とは比べるべくも無いですが、逆にその細い首に刻まれた皺の深さを感じさせる素晴らしい正に熱唱
そしてそれを見つめるポールの優しい目。
いったいあの時にあの場所にいたどれだけの人達が涙を流したのでしょう…

アンコールは「サウンド・オブ・サイレンス」
そして私の大好きな「ボクサー」
間奏では、2004年のライブ映像よりも音程のしっかりしたキレのあるテルミンを聴かせてもらって大満足(^^)
そのライブでは観客が♪ライラライ〜ライラライライラライ〜♪と歌っていましたが、昨日もきっとほとんどのお客さんが歌っていたのでしょうね(って、私は大声で歌ってました、涙声でしたが)
「愛しのセシリア」でメンバー紹介をして密度の濃い2時間のステージが終了。

素敵なライブの後はお客さんがみんな笑顔なので、混雑の中出口に急ぐのも苦になりません。
ちょっと(いえ、かなり!)高いチケットでしたが、充分にその価値のあるライブでした、少なくとも私にとっては。
セットリストやアレンジが、私の持っている「Old Friends Live On Stage」に似ていたので、帰ってきてからCDを聴きながら復習。
今度の休みにはゆっくりDVDも観ようかな。
ライブに行かれた方、このアルバム(&DVD)は復習にぴったりですよ(^^)v

長くなりました。
あっ、でも昨日書いていたら、きっとこの倍書いてたと思います。
最後にセットリストを。
多少間違いがあるかも…ですが。

2009.7.18
札幌ドーム

01.Old Friend
02.A Hazy Shade Of Winter
03.I Am A Rock
04.America
05.Kathy's Song
06.Hey School Girl
07.BeBop A Lula
08.Scarborough Fair
09.Homeward Bound
10.Mrs. Robinson
11.Slip Slidin' Away
12.El Condor Pasa (If I Could)

13.Bright Eyes
14.A Heart In N.Y.
15.Perfect Moment 〜 Now I Lay Me Down To Sleep

16.The Boy In the Bubble
17.That Was Your Mother
18.Diamonds On The Soles Of Her Shoes

19.The Only Living Boy in New York
20.My Little Town
21.Bridge Over Trobled Water

Encore1
22.The Sound Of Silence
23.The Boxer

Encore2
24.Leaves That Are Green
25.Cecilia


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by aki3man | 2009-07-19 23:43 | ライブ
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